閣議決定の内容
建設通信新聞の発表・報道によると、政府は6日、改正建築士法の施行に伴う関係政令を閣議決定しました。政令は9日に公布され、2027年4月1日に施行されます。
この政令で施行日が定められたのは、大きく二つの措置です。一つは、面積などを問わず、建築士が設計や工事監理を行った全ての建築物を対象とする契約書の相互交付義務です。もう一つは、建築士事務所の開設者に対する見積書作成の努力義務です。努力義務とは、守るよう努めることを求めるもので、直ちに罰則を伴う義務とは性格が異なります。
現行制度からの変更点
契約当事者が契約書を互いに交付する義務は、現行では300㎡超の新築などの建築設計・工事監理契約が対象です。今回の改正では、この面積などの条件が外れます。契約の透明化を図るため、見積書の作成についても、建築士事務所の開設者に努力義務が課されます。
改正建築士法は2026年7月に成立しています。同法の関連報道では、在学中でも受験が可能になるなど、受験機会の拡大も取り上げられています。
実務への影響(編集部の見立て)
これまで契約書の交付義務の対象外だった小規模な案件を扱う建築士事務所は、2027年4月の施行までに、契約書の様式や運用を整える必要が出てきます。見積書は努力義務ですが、契約書とあわせて作成する流れを事務所内で決めておくと、施行後の業務が滞りにくくなるでしょう。発注者側も、小規模案件で設計・工事監理を依頼する際に書面での契約が前提になる点を、今のうちに把握しておくべきです。